13 妹の憂鬱、そして覚醒。
耳から目から鼻から砂が出てきます笑
そして少し風邪気味…。
相変わらずアザーンの音で起こされ、
ゆるりとベッドから起きて、中庭の可愛らしい
朝食のセッティングがしてあるテーブルに座り
小鳥のさえずりを聴きながらミントティーを飲んで、さぁ今日はどうしようか〜と妹と相談します。
あんなに初日、来た事を心から後悔していた妹が、
「帰りたくない…」 と呟いた。
びっくりなんですけど。
楽しんでいるとは思っていたけど…。
次の日は午前中カサブランカに向けて出発だから
この日一日中でマラケシュを満喫しないと!
まずは妹のリクエスト、
マジョレル庭園へ。
実はマラケシュへ来てすぐに行ったのですが、
すごい人で入園するのに1時間くらいかかると聞き
パスしてまた来よう。という事でリベンジです。
あのイヴ・サンローランが愛した庭園。
この青が印象的で、マジョレルブルーと言うそう。
何処へ行ってもブーゲンビリアが綺麗です。
砂漠で、マジョレル庭園に行ったという
キャリアウーマンA氏に
「マジョレル庭園行こうと思ってるけど、どうやったー?」と聞くと
「まぁ、一回行ったらいいんじゃない?
日本の庭ってすごいんだなぁって思うよ」
と聞いていたけど、確かに同じ事思った笑
けれど手入れがちゃんと行き届いてて、凛とした美しさ持つ日本庭園にはない、
色とりどりで情熱的だけれど不思議と落ち着く庭園で、それはそれで美しかったです。
サンローランさんが愛したのもうん、わかるよ。
けど、色々ややこしい人やったんかなぁ〜とも思う。
そんなこんなで、スーパーへお土産を買いに行ったり、色々歩き回って疲れたので
いったんリヤド(宿)へ戻って休憩してたら
風邪気味もあって、ベッドからもう起きれない…
夕方にハマムと言うエステに行こうと言う事になってたけれど、予約も取れてない…。
けど、疲れすぎて起きれない…。
ボーっとしている妹に、
「なぁ、ちょっと誰かにハマムのオススメ聞いてきてー、ほんで予約取ってきてー」
駄目だろうなぁ、1人で行けへんやろなぁ
大人しいから嫌っていうだろうなぁ〜と、ベッドに倒れながらダメ元で言うてみると。
「わかった!スタッフに聞いてくるわー」と妹。
え?
行くんや…と、ビックリ!!
しばらく部屋でベッドに横になりながら待ってると、全然帰ってこない…。
大丈夫やろか…。
なんか違う所連れていかれたんちゃうやろか。
と心配してると、
戻ってきた!
「18時から予約、取れたでー!この近くで、
オマール(宿のスタッフ)と一緒に見に行ってきた!」
「おぉ、ありがとう…。」
なんか、妹が生き生きしている…。
人が変わった…。
マラケシュ最終日に覚醒した妹なのでした。
ハマムのチョイスも良かったよ。グッジョブ。
そしてマラケシュの夜は最後。
泣けてくる…。
もっといたいよーーー!!!
センチメンタルになりながら
ジャマエルフナ広場に繰り出すことに。
夜はいっそう賑やかになります。
あちこちで音楽が鳴ってて、アフリカにいるのだなあ〜と思わせてくれる独特な太鼓のリズムに鐘みたいな打楽器の音。
ずっと聞いていたくなる様な中毒性のある音楽。
遠目からこっそり撮影してると、
逃げる隙を与えない速さで暗闇から
「マダム??」といってチップを要求されます。
こんな暗いのに良く見えるなぁ!!
びっくりするわ。めっちゃ視力いいんやろうなぁ。きっと真夜中の真っ暗な中でも何かの角に足の小指ぶつけたり、何か踏んだりせずトイレいけるんやろうなぁモロッコの人。と感心してお心付を渡す。
屋台もたくさん出て、面白い客引きを常に受けます笑
嫌な人は嫌だろうなぁ笑
私は面白いから嫌いじゃない笑
でも妹は真面目で優しいから一人一人丁寧に断ってる……日が明けるわ!!!
綺麗な夜のフナ広場。
その昔は公開処刑場だったとか…ヒェ〜。
マラケシュ最後の晩餐はクスクスと
屋台で食べて大好きになったハリラ。
優しい優しい味で、ラマダン明けに食べるスープだそう。
5月だけど風が強く肌寒い夜に染み入る優しい味。
ほっこり…美味しい…。
注)2018年5月の旅です。